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ノンプリズムレーザー地形測量(そんな時代もありました、フィールドワーク楽しいですけどね)


1.事例(Yahoo blogがサービス停止になるため2019年中にリンク切れします)

 業務で実施した事例はなかなか公開できないのが残念です。

1)切土法面崩壊:北海道日高地方の三石町歌笛1:全景写真と鳥瞰図の概要 (pdfファイル)

2)切土法面崩壊:北海道日高地方の三石町歌笛2:等高線図、右側面、正面、左側面からの鳥瞰図、段差の拡大図

3)オーバーハングする崖:北海道道央の栗山町桜丘:X値の等値線図、鳥瞰図

4)切土法面変状:北海道日高地方の浦河町:等高線図、鳥瞰図、変状図

5)切土法面変状:北海道札幌市の北方の浜益町:等高線図、鳥瞰図、変状図

6)公園の土盛り、測点図、等高線図、ベクトル図、鳥瞰図、断面図

7)浅い風化岩の崩壊:北海道札幌市の北方、厚田村:等高線図、断面図、鳥瞰図、Wireframe

8)流動性の崩壊地:北海道十勝地方の足寄町:等高線図、鳥瞰図

 

2.最近の話題(2009年時点)

ノンプリズムレーザーにも最近TruPulse360°(私の機械と同じLaser Technology社製)という廉価版のなかなかの機種が出たようです。

小さなボディにレーザー距離計とデジタルコンパスが一体化されていて20万円未満の価格です。もちろん私の使用している機種より若干精度は落ちますが、これならいつでもどこへでも持ち歩けそうです。

使い勝手の詳細はGiSupplySunagaImpulseHPへどうぞ。(Laser Technology社←メーカーのHP)

2008124日記)

 

3.道具(2009年時点)

 

1)ノンプリズムレーザー        LaserTechnologyImpulse200LR(製造終了モデル、測距精度0.05%程度{ターゲット等により異なる}、傾斜角精度+/-1°)

2)デジタルコンパス              LaserTechnologyMapstar(製造終了モデル、精度++/-0.3°)

3)データ収集機      PDA(Hewlett-Packardhp2210)

4)データ収集ソフト :エスプロジェクト製A-LaserCE(これは時代を感じさせる懐かしのPDA(下写真のスマホの先祖みたいな道具)用のソフトですが、Android版はA-LaserAdBに引き継がれているようです)

5)Mappingソフト     GoldenSoftwareSurfer(使用しているのはSurfer8、だいぶ古いバージョンですが用途には未だにこれで十分)

 

 

4.用途

1)崩壊地、崖面、地すべり等の現況図作成。

2)災害のような緊急時に協議用の現況図作成。

3)限られた予算での必要最低限の平面図作成。

4)転石の分布調査。
5)
切土工事施工中の層理面、亀裂、すべり面等の三次元データの取得。

5.特色

1)抜群の測定スピードで条件が良ければ現場にいるうちに三次元の現況図ができる 。

  特に樹木の少ない斜面や法面等で抜群の機動性を発揮します。

2)一人でも作業ができる。もちろん機械点を移動する際の基準となるターゲット役の助手がいれば効率は上がります。

3)三次元データなので地形図から断面図も起こすことができる(断面測量も可能)

4)近寄れない層理面や亀裂の三次元情報から、その走向傾斜を得ることができる。

 

6.適した野外条件

1)崖、切土のり面、等の樹木が少なく見通しの良い場所。

  新設の切土法面は最も適した条件です。

2)樹木の大きい森林は能率は落ちますが測定可能です。

 

7.向いていない野外条件
1)
潅木が密生する場所。

 残念ながら現況測量は不可能です。


8.作業の流れ

日高地方の浦河町の切土された尾根

摩周湖の展望台で撮影した写真を貼り付けました。

 
測量中


9.Gridding法と等高線

現場で取得したデータを、MappingソフトSurferを用いてメッシュデータを作成します。

このときSuferに用意されているGridding法によって結果に差があります。

試行錯誤の結果、Kriging法、Nearest Neighbor法などが、地形を扱うのに適当なことがわかりました。

世間でもっとも良く用いられているのはKriging法のようですが、Nearest Neighbor法の方が

段差がシャープに出るので法面変状の現況図などを作りにはこちらのほうが適しているようです。

 

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10Grid密度と等高線

Grid密度とデータの密度に見合った組み合わせがあります。

これは理論的に適当な範囲があるのでしょうが、実務では3例くらいGridの密度を変えてみて、

出来上がった等高線と現況との整合性から判断するのが実用的です。

実際にはGridding法の違いほど影響は大きくないようです。

Grid密度が荒いと段差などは表現されにくくなりますが、逆にデータの密度に比べてGrid密度が高すぎると実際にはない微地形ができてしまいます。

 

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